仏飯をいただくスズメ
更新日:2020.04.30
毎朝のおつとめが終わると、お薬師様にお供えした仏飯を施餓鬼台(中国の普陀山からいただいた七如来の彫り込まれた石台)にのせて、生きとし生けるものへの布施行とします。スズメたちがお経が終わるのを待っています。
坐禅会や研修会で食事をいただくときは、世界中の恵まれない方々への思いを馳せるという心で、仏飯とは別に、自分の食事の器からひとつまみのご飯粒をまずお供えしてから食べ始めるのですが、このご飯粒(生飯 -さば-)もこの台にお供えしています。以下、禅門で食事の前と後にお唱えするお経です。
五観の偈
一つには 功の多少を計り彼の来処を量る
二つには 己が徳行の全欠を忖って供に応ず
三つには 心を防ぎ過貪等を離るるを宗とす
四つには 正に良薬を事とすることは形枯を療ぜんが為なり
五つには 成道を行ぜんが為に正に今この食を受くべし
—–(意味)—–
一つには、この食物が多くの人の苦労により目前にあることを思いやりましょう。
二つには、自分の行いはこの食事を受ける資格があるかどうか反省しましょう。
三つには、むさぼりの心を静めこの食事が頂けることを感謝しましょう。
四つには、この食事を良薬として頂き体が病いにならないよう願いましょう。
五つには、修行の目的を達成するためにこの食事を頂きましょう。