お知らせ

法話本「沙羅の咲く庭」発刊

更新日:2022.08.10

管長 住職の飯塚です。私の初めての本「沙羅の咲く庭」が出版されました。一畑薬師の寺報「るりの光」に掲載の法話、山陰中央新報のコラム「教えの庭から」に掲載されたエッセイなどを集めたものです。数年前に東京の伯父夫妻が「法話をまとめて大人のための平易な仏教の本にしてはどうか?」と勧めてくれました。現実感を示さぬ私をよそに、夫妻は出版に向けて強く取り計らい、企画、編集、装丁まで、まるで自分の本のように親身に手がけてくれました。その子息のT君からは花の挿絵の提供も受けました。紅書房のK社長には長らくお待ちいただき、何とか発刊に至りました。関係の皆様に厚く御礼を申し上げます。

  • 一畑薬師の窓口で取り扱っています。一般書店やネットでも取り扱ってるかも知れません。
  • 一畑薬師オンラインショップでも扱っています(送料の半額をご負担ください)

(はじめにより)
私は寺で生まれました。幼少に得度を受け、中学で京都へ小僧に出されました。厳しくも温かい生涯の師匠に薫陶を受け、大学では仏教を学び、禅の修行道場に入り、発心して僧侶になりました。仏縁により、イギリスに留学し、ヨーロッパやアメリカを訪ね、インドや中国、アジアの国々へも出かけました。伝統文化につかる一方、海外の異文化に身を置いたことは、自分の考えや価値観に大きな影響を受けることとなりました。
仏教は世界中に伝えられている普遍的な教えです。私たちが仏教だと思っているものは、ただ慣れ親しんでいる日本人の信仰習慣ということが多く、本質はきわめてとらえがたい。にもかかわらず、あらゆるところでキラリと輝いている。そういう風に感じるようになりました。
この本に集めたものは、そういう、一畑薬師の寺報「るりの光」に掲載した法話、山陰中央新報(地方紙)のコラム「教えの庭から」に掲載されたエッセイなど、およそ十六年にわたって書き綴った七十四篇です。さりげなくわかりやすくブッダの教えを紹介したい、その素晴らしさを少しでも伝えることができるのなら、との思いが込められています。拙い文章はともかく、言葉の向こう側にある、みずみずしいブッダの教えに出会っていただければと念じて止みません。