1月の言葉「翔 ~今この一瞬を翔ける~」
更新日:2026.01.01
新年明けましておめでとうございます。管長(住職)の飯塚大幸です。本年もよろしくお願い申し上げます。
「午(うま)年」の方、特におめでとうございます。「丙午(ひのえうま)」の方は、おめでたい「還暦」ですね。絶大にお祝いを申し上げます。

今年の色紙には「翔」と賛をつけました。(画:月真) 馬が天空を「翔ける」が如きです。羽を広げ、高く舞い、自在に生きるイメージです。しがらみから解放されて、自分の殻を破る。日々あらたなり。マンネリを打ち砕いて、おおらかに生きてほしいという願いを込めました。そういう心で、日々を過ごしていただきたいです。
若い人はもちろんです。思いっきり翔けてください。年を重ねた人も、もちろんです。今の一瞬が、自分の人生で一番の旬だと思って(本当に旬なのですから)、今日を思いっきり翔け抜けていただきたいと思います。
お釈迦さまは「四種の良馬」を説かれています。第一の馬は、ムチの影を見るだけで乗り手の心を察して歩きます。第二の馬は、ムチがわずかに皮膚にふれると歩きます。第三の馬はムチで打たれてから歩き、第四の馬はムチで打って打って打ち続けられてようやく歩き始める、というのです。
これは、人生の四苦「生老病死」を説く法話であり、「この一瞬はかけがえのない大切ひととき」と教えてくれています。今この一瞬を翔けましょう。私も翔けます。日々あらたなり。皆様のご安寧とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
令和8年(2026)元旦

