毎年 12月31日 23時~0時30分
一畑薬師の除夜の鐘はどなたでも撞(つ)くことができます。普段は撞けない鐘が一般に開放され、お詣りのお方はどなたでも撞くことができます。108人の方には「除夜の鐘の証」を謹呈いたします。参道はたくさんの行燈、ローソクが点灯し幽玄な雰囲気の境内です。
【108の意味】
108は、人間の煩悩(ぼんのう/貪り、いかり、愚痴など、わずらい悩める心の働き)の数です。除夜の鐘を108回ついて、み仏の教えをいただいて自分の心の煩悩を取り除くのです。新しい年とともに身体も心も生まれ変わりましょう。
【一畑薬師の鐘について】
鐘は明治24年鋳造。直径106センチ。もとは天正10年毛利輝元の陣鐘を改鋳したものと伝えられています。第2次世界大戦の昭和19年10月軍へ供出され、岡山県玉島市の製鉄所に送られました。そこで溶鉱炉へ入れようとすると、急に停電になったり、吊り下げる チェーンが切れたり、係りが病気で休んだり、どうしても作業がはかどらずそのうちに昭和20年8月の終戦を迎えます。そのまましばらくその製鉄所にあった が、当時の作業員の知らせにより、再びこの山へ戻ってきたものです。そのとき鐘の質を調べるために、108あるこぶの内、8ヶ所が切り取られているが、昔 のままの良い音がしています。毎日16時20分頃~30分頃に時を知らせる鐘の他、諸行事、また東日本大震災などの慰霊のためにも鳴らします。
修正会
毎年 1月1日 0時30分~1時30分
除夜の鐘が終わると、すぐに薬師本堂で、一年の無事と皆様の健康とご多幸をご祈願いたします。修正というのは、前年の悪を正し、新年の吉祥を修める特別祈願です。本堂の左側より中へお入り下さい。どなたでもお入りいただけます。