ご真言

「おん ころころ せんだり まとうぎ そわか」 

一畑薬師如来のご真言です。すべての薬師如来と共通です。
「真言」は、梵語で「マ ントラ(मन्त्र [mantra])」といい、「いつわりのない真実の言葉」という意味を持ちます。転じて仏の言葉をいいます。伝統的に言葉の意味を詮索しないことになっ ています。なぜなら、真言は音が重要であり、仏の体験を伝える言葉であり、知識や理屈の世界に陥らないようにするためです。よって翻訳せず音写を用いる。 漢訳では咒、明咒と訳されます。一心に称(とな)え続ける心境がもっとも仏に近く、あらゆる功徳がその称えの中に含まれま す。

し かしながら、現代人にとって知識的な理解はやはり不可欠であろうと思いますので、あえて少しだけ意味を解説しましょう。繰り返しますが、この文字面に惑わ されることなく、薬師如来の御名号を一心に称えください。身心の病や迷いから解き放たれて、大いなるお悟りを成就し、清く正しい人生をために祈ります。意 訳して曰く。 

「帰依し奉る 除き給え 救い給え 成就せしめ給え」